小町神社!疾風列伝!

fj_saf12006-04-02


じっちゃん:神社にはな、3つの種類があるんじゃ。
俺:3種類の神社?
じっちゃん:そうじゃ。
俺:3種類って、どんな種類なの?
じっちゃん:クールな神社と、そうでない神社じゃよ。
俺:クールな神社って、どんな神社?
じっちゃん:お前にも、いつかわかるときがくるはずじゃよ。
そう言って、じっちゃんは縁側で湯のみを持ったまま目を細めて遠くを見つめた。
俺は鼻水垂らしながら、アホ面してジャイアントカプリコを頬張っていた。
4歳の春の出来事だ。

・・・

27時間余り会社に軟禁され、解放されたのは19時だ。
疲労困憊の体で車を運転して帰路につく。


まず、帰り道沿い、小野橋周辺で桜を撮ってみた。
雨上がりとあって、雨粒が艶かしい。


唐突に、某後輩が「小野橋のバーミヤンの裏山が桜をライトアップしている」と言ってたのを思い出した。
振り返ると、見事にライトアップされている桜が視界に飛び込む。


俺は迷うことなくクタクタの体に鞭打って、バーミヤンの裏山へと向かった。



山道途中の駐車場に車を止め、急な上り坂を3分程登り「小町神社」にたどり着いたとき
俺は大きく溜息をついた。
「う、美しすすぎるぜ、ベイベー」


ライトに照らし出された桜が視界を埋め尽くす。
桜は花そのものの色と、光線の加減によって様々な色彩を放ち、アーチを作って俺を迎え入れてくれた。
日中の雨もあってか、神社の敷地内には誰もいない。
そして、これも雨の恩恵か、霧が足元を覆い、神秘的な空間を演出する。


思えば、

  • 今日厚木で休日出勤して仕事したこと。 (これがなければ厚木方面にくることがなかった)
  • 日中雨が降って、夜に雨がやんだこと。 (参拝者なし)
  • 気温が上がったこと。       (霧が発生)
  • 後輩にこの場所のことを聞いたこと。  (聞かなければスルーしてた)
  • そして、桜が満開であること。     (最重要要素、年に2,3日だけ)

様々な条件をクリアして辿り着いた、いや、導かれての、この光景。
これ以上に美しい桜には、おそらく、一生のうち二度と出会えないだろう。
大袈裟ではなく、風景を観て涙腺が緩んだのは、これが生まれて初めての出来事だ。



そして、俺は、じっちゃんの言う「クールな神社」の意味を知った。


以下、小町神社スペシャルをお届けします。
 
 
 
 


霧がライトの光を柔らかに、温かく包む。
興奮を抑えつつの無我夢中に撮影。FZ30とLX1を並列稼動。
あっという間に2GBのメモリを使い果たした。
気づくと時刻は22時を廻っていた。
願わくば、朝までこの光景を眺めていたいとさえ思った。
神々しい桜を撮影し終えた俺は、賽銭箱に500円玉を投げ、来年も美しく咲いて欲しいと願い、
実に清々し気持ちで山を後にした。



しかし、今日反省なければならないことがある。

  • 下山途中すれ違ったカップルに嫉妬したこと。
  • ここに女の子連れてくれば、帰りに一発ヤれたはずだ、と思ったこと。


こういった煩悩を打ち消して、解脱しなければ、悟りを開けないのだ。
俺はまだまだ修行が足りないと思った。


一つ忘れていたエピソードがあった。
俺:クールな神社と、クールじゃない神社。じゃあ、3種類目の神社はどんな神社なの?
じっちゃん:それはな、カナダドライ、ジンジャエールですタイ★
俺:・・・博多弁かよ!
ジンジャエールに納得した俺は、博多弁にツッコミをいれた。

※じっちゃんとの会話はフィクションです。



そうとう疲れてるな、俺。